インドネシアプロジェクト
概要・意義
現在、日本のムスリムにおけるインドネシア人の存在感が増大し、在日ムスリム研究におけるインドネシア人の重要さが増している。本研究では、インドネシア人によって建設・運営されているモスクを「インドネシアモスク」と定義し、インドネシアモスクを中心としたフィールドワークを行う。
フィールドワークでは、インドネシア人ムスリムがどのように地域に溶け込みながら自らの文化や宗教を維持し、他国出身ムスリムや地域住民とどのように協力・共存しているのかを明らかにし、将来的な日本の多文化共生社会の実現に向けた今後の取り組みを模索していく。
背景
①在日インドネシア人ムスリムの増加
- 令和5年は149,191人(過去5年で2.64倍)
- そのうちイスラームの割合が87.2%とすると130,016人のインドネシア人ムスリム
②日本のムスリムのうち、インドネシア人は出身国別で最多を占める(店田2024)
③全国にインドネシアモスクが誕生
- 目黒、歌舞伎町、名古屋をはじめ、栃木、茨城、滋賀、など近年インドネシア人が中心に全国各地にモスクを建設する動きが加速
今後の展望
これまでの調査では、インドネシアモスクと外国人ムスリム、地域社会とのつながりは明らかにされていない。そこで、名古屋でのフィールドワークを計画している。名古屋には昔から多国籍なムスリムが暮らしているほか、2023年に新たにインドネシアスクが建設され、地域におけるインドネシア人ムスリムのコミュニティ形成が進んでいる。
今後の調査にて、名古屋インドネシアモスクと周辺地域の調査を行い、インドネシア人ムスリムへインタビューを行う予定である。

(2025年の活動写真)